「気付き」をいただいたもう一つの話です。
前回に続いて、自分を顧みることが出来たお話です。
10日ほど前、最近お取引が始まった県外の問屋さんにご挨拶に伺いました。
3か月ほど前に、弊社の事を見つけ商品コンセプトに共感して、メールで新規のお問い合わせをいただいたのがきっかけです。
お取引開始前から、既存お得意先の確認等とにかく入念なやり取りを経て、お取引が始まりました。
取り扱うと決められてからも、ご自分でお得意先向けのプレゼン資料を作るための画像データの提供依頼や質問など、何度もメールのやり取りをしました。
そして、実際にお得意先への商品提案段階では、7~8アイテムの現物サンプルを有償で良いからと各12袋ずつ注文されました。
私の経験において残念ながらと言いますか、ここまで熱心な問屋さんにはなかなかお会いできません。
「有償で良いから12袋ずつ」ということ自体、本気度が違います。
現物サンプルをお送りして数週間後?だったか、早速数件分の注文書が送られてきました。
その後も何店舗か注文が来たり、現物サンプルも同じ内容で2回3回と依頼があり、2か月の間に全国で既に10店舗ほど新規お取扱い店舗が増えました。
何店舗かは、リピート注文も来ています。
また、それらのお店は、原材料や製法など中身にこだわった商品を扱うところが多く、弊社が目指している方向性とも合致していてとてもありがたく思います。

待ち合わせ時間前にパシャリ。さすが都会です!
そんな中、初めて社長様にお会いし、お礼を伝えることが出来たわけです。
私とほぼ同年代で物腰が柔らかく落ち着いた感じですが、やはり想像通り熱心な方でした。
個人経営で菓子の卸を始めて4~5年だそうですが、前述のとおり、その営業力には恐れ入ります。
興味津々でノウハウをお聞きしてみると、丁寧にプレゼン資料を作り、サンプルを一式セットして送り、タイミングを見て電話するとのこと。
遠方のお得意先が多いので出張費もかけられない為、既存のお得意先に対しては電話営業が基本らしいのです。
日頃の丁寧なフォローと熱のこもったプレゼン内容で、おそらくお得意先からの信頼が強いのだろうと推察できます。
お聞きした限りでは、決して特殊なワザ?があるとか高度なセールストークを持っているとかではなさそうです。
考えてみると、営業の基本を手を抜かずにキチンと熱心にやっているということなのかもしれません。
お話している途中から、いつの頃からかこの当たり前のことが出来ていない自分に気づかされました。
目から鱗というか、恥ずかしいというか、情けない限りです。
自分を振り返ってみると、若い頃から営業が好きで家業の卸業を継ぎました。
自然な流れで業態変更して、今は製造業。
ものづくりに深く取り組んでいるうちに、知らず知らず「良い物を作っていれば売れるはず」といった頭になっていたのかもしれません。
でも「良い物」なんて世の中五万とありますよね。
その中から探して買ってくれる人なんて、ほんのひと握り。
知ってもらう、伝えていく努力も大切なのです。
お陰様で、先日の商談(ご挨拶)は、今の私にとってとてもありがたく有意義なものになりました。
『初心忘るべからず』
ハイ、頑張ります!