20253/23
手間ひまかけるのと売れるのは別
先日は、「焼き芋サクサク」の製造でした。
せんべい類では、すっかり弊社の売れ筋に定着してきました。
地元道の駅「内子フレッシュパークからり」さんに加工していただいた紫芋のパウダーを使います。
自然の色でかなり濃い紫色になります。
実は、前身は「芋丸せん」という商品でした。
普通のサツマイモのパウダーを生地に練り込むのですが、なんと更にその上に生のサツマイモを薄くスライスしてトッピング。
ひと手間、いやかなりの手間をかけて本物感を追求したのです。
しかし売れ行きは今一。
数年粘りましたが残念ながら製造中止に。
その頃、紫芋はちょっとしたブームが続いていたので代替としても考えたのですが、安易にブームを追いかけるのもどうかと思い留まっていました。
しばらく経った頃、少し考えを柔軟にして試しに紫芋のパウダーで試作してみることに。
着色料(添加物)を使わないので当社の基準にも合っています。
せんべい類は、どうしても茶色系になりがちなので、カラフルなバリエーションは難しいのですが、この商品は、自然の色で想像以上の濃い紫色の焼き上がりとなりました。
発売後も順調に売行きが伸びていきました。
結局、「芋丸せん」の場合、手間をかけたから良いというのは作り手の自己満足で、消費者が求めている付加価値ではなかったということだったようです。
商品開発にはマーケティングが大事と言われる所以でしょう。
今となっては懐かしきもあり、ほろ苦い思い出ですが、良い経験になりました。